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・軽音楽? 純音楽?


著作権の申請書を出されたことのある方は、そう多くはないかもしれませんが、 著作権協会には独特の基準があって、楽曲を軽音楽と純音楽に分けています。
CDなどのレコーディングの場合とコンサートを開く場合では、 違うのですが、今回はコンサートの場合のお話し。

今までも何度か、申請書は出したことがあるのですが、 だいたいはどんぶり勘定で(この業界の悪いところ(^^;)、 そもそも何曲どんな曲を演奏したというより、 1コンサートで入場料いくらで、最大収容人員が何名(有料入場者数では ないところに注意)で全体の著作権料が決まることが多いので、 あまり細かくチェックしていませんでした。
これとは別に一曲ずついくら著作権料がかかるか出す方法があります。 これだと、当然、曲数が増えれば増えるほど、著作権料が高くなるのですが、 いわゆる著作権切れした曲が多ければ、その分、安くなります。

さてここで、最初の話題、軽音楽と純音楽の話しに戻るのですが、 実は、純音楽に分類されると、著作権料が1.5倍程度になります。 分かりやすく、例えば、軽音楽の使用料が1曲1000円だった場合、 10曲使用すると、10000円の著作権使用料を払うところが、 純音楽だと15000円払わなければいけないということ。


っで、今回何が起きたかというと、野口雨情の作品ばかり集めたコンサート を行ないました。半分が著作権切れです。(詞だけ切れていても、著作権料は 取られます。)山田耕筰さんの曲が2曲あります。これは純音楽。
まぁ、なんとなく納得。
やはり、歌曲とか、クラシックみたいなのは純音楽扱いだよな。

中山晋平さんの曲。
!?なんか、訂正印がやたら押してあって、純音楽やら軽音楽が混在してるぞ?
「シャボン玉」と「雨降りお月」が純音楽?
なんだそりゃ(-_-?)。
っで、合計金額は・・・・
ゲッ・・・・・

「ピポパポ・・・ すいません、この純音楽と軽音楽の分類についてなんですが・・・」
「・・・いや、実は、10年間ほど、はっきりしていない時期があったのですが・・・」
「???」
「今は、発表された時の形態で、ちゃんと分類されています。」
「はぁ・・・。」
「唱歌として発表されたのが、純音楽で、童謡は軽音楽です。(キッパリ)」
「はっ? シャボン玉は童謡ですが・・・」
「いや、今、どういう形態で発表されたのかはすぐに分からないのですが・・・(急に自信なげ)」

あのね、私、こう見えても童謡のプロです。
「シャボン玉」は「金の塔」という仏教系こども雑誌、「雨降りお月」も「コドモノクニ」という 民間雑誌の発表。
唱歌に対して生まれた、童謡の中心にいたのが晋平さんじゃないですか。
しかし、今年で没後50年。今年いっぱいで著作権が切れてしまうので、今更何も いいませんが、いったい今までのイベンターは何してたんだ! (と、自分を含めて反省)

相変わらず、伏魔殿の日本○○○協会との応答の一こまでした。


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きまきまのまるうく